エスコート・ガールも色々です 〜バンコクにて by アップレゲール野郎 タイで発行されている日本人向け風俗雑誌のG−Diaryは日本でも一ヶ月遅れで日本版が発売されており、夜遊び好きな日本人男性の間では良く知られた雑誌。その第9号に掲載されていたエスコート・ガールへの突撃レポートでは、ショート3000Bでモデルと思しき女性を掴んでいた。その記事を読んだ私は早速試食する事にした。 (注: その記事には女性の写真が3枚載っていて、うち1枚にだけは十人並みの顔がハッキリと写っている。だが髪型や肉付きをよく見るとそれは記事の体裁を整えるために載せた別人の顔写真の様だ。) 私が宿泊したグランド・プレジデントには英文フリーコピーはおろか、電話帳すら置いていなかったので、英字新聞に載っているエスコート・ガール派遣業者の広告から選ぶことにした。しかしどの業者の広告も似たり寄ったりの曖昧で大まかな内容なので比較のしようがない。写真がでている訳でもなく、実際に女性が自分の部屋にやって来るまでは女性の質は決して分からない。言わば"博打"である。 散々迷った挙句、比較的大きなスペースの広告を出している業者に決める。決めるにあたって特別な根拠があったわけではない。なにしろどの業者も広告内容はほぼ同じなのだから。 平日の夜11時すぎ、グランド・プレジデントの自室から期待と不安を持ちつつも粛々と電話をかける。電話を取ったのは中年のレディーだった。ネイティブ・スピーカーでは無いが、本格的且つとても綺麗な発音のイギリス英語が電話の向こうから聞こえてくる。私は単刀直入に値段の話を切り出す。 ショート・タイムの場合、プロのモデルが5000B,学生・OLが3000Bだから事前の情報の通り(タクシー代は込み)。3000Bの女性を送ってくれるように頼む。肌の色(ホワイト/ダーク)と身長の好みを聞かれたので特に好みはないと答え、ホテル名と部屋番号、そして私の名前を伝えていったん電話を切る。直ぐに先方から確認のためのコールバックが入る。これも事前の情報の通り。30分程で着くというので、アラレちゃんよろしく「ウキウキ、ワクワク」とエスコート・ガールさまをお待ちする。 12時も近くなった頃にようやく部屋の呼び鈴が鳴る。念のため覗き穴から確認すると女性がひとり立っている。「待ってました!」と心の中で叫びつつドアを開ける。ドアを開けて女性を見た瞬間、私は思わず気絶しそうになった。ドアの前に立っていた女性は巨人軍のゴジラ松井にソックリだったのである。 気を失いそうになりつつも取り敢えず彼女を部屋の中に招き入れる。そして、「あなたは魅力的な女性だと思うのだが、残念ながら私の好みのタイプの女性では無い。レディーに電話して誰か替わりの女性を送ってくれるように頼んでくれないか」と、どうにか搾り出すようにして告げる私。 それを受けて冷静な表情でレディーのところへ携帯電話をかける彼女。かけ終ると私にタクシー代を払ってくれというので私は100バーツを渡して彼女にお引取り願う。 松井選手は替わりの女性が来るまで30分弱だと言っていたが実際にはもっと待たされた。二人目の女性は一人目と違い、ロビーに到着後に私の部屋に電話を入れて来た。早く上がって来るように言ってそわそわしながら待つ。 部屋の呼び鈴が鳴る。覗き穴から確認すると女性がひとりいる。今度こそはまともな女であれと念じながらドアを開ける。ドアを開けて女性を見た瞬間、私は再び気絶しそうになった。ドアの前に立っていた女性は元広島カープの鉄人衣笠にソックリだったのである。 その時の私の表情は間違いなく引きつっていたハズだが、ともかく私は彼女を部屋の中に入れて言う。「あなたは美しい女性なのだが、残念ながら私の好きなタイプとは違う。もう時間も遅いので今夜は女性と時間を過ごす事を諦めて休むことにしたい。申し訳ないが貴女にはお帰り願いたい」と言って100バーツをタクシー代として渡す。 彼女はレディーに報告の電話をかけるので電話を使わせて欲しいと言う。携帯を持っていないのか携帯通話料が惜しいのかは不明。彼女は電話で何やら報告した後、レディーが私と話したがっているので電話口に出ろと言う。 私は電話に出て「今夜は諦める」とレディーに告げる。すると、「今から代わりに中国系の可愛い娘を送る」と粘ってくる。私は「それではこれが最後ですよ!その中国系娘が気に入らなかったらもう誰も要りませんよ!」と強く念を押しつつもレディーの粘りに屈服する。 衣笠選手が帰る前に質問してみたところ、その夜オフィスにいる3000バーツクラスの女性は3人だけと言っていた。それを聞いた私は"業者の選択"というバクチで負けたのだと悟った。 午前1時も回った頃に最後の切り札(?)の中国系娘がやって来た。決してモデルとはいかないがそこそこのルックス。私は精神的にも相当疲れてしまっていたし、その彼女を受け入れることにした。シャワーを浴び形ばかりのマッサージをして貰った後に本番に及んだ。ベッドの上での彼女のお味はタイ女性としては中の上。 彼女は大学生だと言っていたが、今まで私がタイで本番のお相手をして貰った数十人の女性の中には一人としていなかった育ちの良さを全身から漂わせる上品な女性であった。 例えば東京・広尾にある超有名お嬢様女子大の学生たちを例に取ると、たとえ顔立ちが少々不細工な人であっても全身から薫り立つ育ちの良さや高貴な品の良さを持っている人が多い(だからと言って人格・性格が良いかどうかはまた別の問題だが)。そしてそれに強く惹かれてしまう男性は少なくない。 その中国系の彼女の場合、そのお嬢様学生たち程ではないにしてもそれに準ずるものがあったのだ。物腰や話し方も子供時代からしっかりと躾られた事を窺わせる上品なものだった。 では何故そのような女性が外国人相手のコール・ガールに身を窶していたのか?当然の疑問ではあったが、私は尋ねなかった。 過去、売春を生業とする女性と恋愛関係に至ったことが一再ならずあった。私が女性に同情心を持ったことが発端であった。しかしハッピー・エンディングは一度として訪れず、その事実が私を臆病にしていた。彼女に深入りする事を心のどこかで恐れてしまいパーソナルな質問を控えさせたのだった。 単純にルックスの善し悪しだけを見て3000バーツという値段でのコスト・パフォーマンス比較をするならば、高級マッサージ・パーラーでモデル・クラスを指名する方に軍配が上がるだろう。 しかし、その夜の私はそういった育ちの良さを漂わせる女性とベッドを共に出来たことに対して感動し、充分満足したのであった。最初の二人のプロ野球選手のことなぞすっかり忘れて。 (了) |